なかなか難しいことかもしれないけれども困る事ってとても大切なことだと思います まる。

職員によっては今まであまり困った経験したことがないと言う人がいます。

そういう人にとっては仕事において難しい出来事に直面した時やできないということに直言した時には本来であれば困るはずなのです。

ですが実際には困っていないのです。

困った時には人は必ず考えます。考えることによって困った状況を解決したり 困らなくするためにはどうすればいいかというものを見つけていきます。

一人の職員の例を出しましょう。

この職員は3年目の職員で 新しいことにチャレンジすることはほとんどありません。 去年と同じことをやっていればいいという風に外から見えてしまいます。

それはとても残念なことで この人は成長する気がないのかなと思ってしまいます。成長しないのであればそれはそれで仕方がないので、クビにするという判断も必要になるかもしれませんが、できることなら成長して欲しいと思っています。

なぜこの人が成長しようとしないのかを考えた時に、この人は本当は困っていないんじゃないか そういう疑問に思い至りました。

もしかすると現状のままでいい、今のままで十分、今の状態に満足していると感じているのではないかと思いました。

ですが経営者としてはその状態で満足してもらっては困ります。ですのでその人には困ってもらおうと思いました。

今まで通りではいけないよ、新しいことにチャレンジしなければあなたはこの保育園で仕事を続けることが難しくなるよ、と伝えました。

これははっきり言って辞職勧告に近いものです。ですがこの職員はなかなか変わろうとしませんでした。

今の仕事で精一杯です、新しいことなどチャレンジできませんというのを伝えてきました。

このままの状態では保育園にとってもこの職員とってもどちらもハッピーではありません。この職員にとっては今回初めて困った状態に追い込まれたということが言えます。

一つ救いだったのはこの職員は今回のことで、自分が変わらなければいけないということに気付いてくれたことです。

どうやって変えていけばいいのか、どうすれば変われるのか、それはこの職員に合わせて私も含めて保育園全体が考えなければなりません。

まず始めに新しいことにチャレンジして失敗する経験を積んで欲しいと思います。

失敗が許される環境を整備するのは経営者の責任です。そして失敗から学ぶのは職員の責任です。

失敗から学び、再度チャレンジしてみる、そして何度かのチャレンジの後に成功するという経験が、成長し、変わるために必要です。

本来困った状態に陥った人は自ら変わろうと考えると思っています。ですが外からの影響や外からの力を受けなければ変われない人もいます。

保育園は子供を育てるだけではなく、職員も育てる場所です。職員を育てることが子どもの育ちに直接的に影響します。

そうであれば経営者としては 子供を育てるために職員を育てる必要があるのだと思います。

職員を育てるために困った状況を無理矢理にでも作り出さなければならないのです。そして一緒に解決する自分の力で解決できたという経験を積ませてあげなければならないのです。

偉そうなことを言っていますが、本気でそう思っています。

この職員はしばらくした後に「園長先生、私、変わります。今までやったことがない事やってみます。失敗したらごめんなさい」と言ってきました。

「謝る必要はないよ、それはあなたが成長することだから」

私はそう答えました。

この職員は変わろうとしています。子供の成長と同じく、職員の成長も温かい気持ちで見守りたいと思います。

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