中央値と平均値の違い
みなさん「中央値」って知ってます?
たくさんのデータを一番低いデータから一番高いデータまで順番に並べていって、そのちょうど真ん中にあるデータのことを中央値といいます。
「平均値」との違いとはなにか?というと、平均値はすべてのデータを足し合わせていき、その合計値をデータ数で割ったときの値を言います。
サンプル
次のようなデータがあったとして、中央値と平均値がどのように変わるのか見てみましょう。
元になるデータ(5人の年収とします)
- Aさん:250万円
- Bさん:300万円
- Cさん:350万円
- Dさん:500万円
- Eさん:2,000万円
この場合に平均値はどうなるでしょうか?
Aさん~Eさんの年収(250万円+300万円+350万円+500万円+2,000万円)の合計は3,400万円です。
これをデータ数(5人)で割ると680万円となり、これが平均値になります。
中央値は?
このAさん~Eさんの並びはちょうど年収順に並べていますので、中央値はCさんの350万円となります。
平均値のおよそ半分となります。
保育士の平均年収は低い?中央値との差は?
もうおわかりかと思いますが、「平均年収」として比較されているのは、この「平均値」です。
ちなみに中央値と平均値のどちらを使うのが適切か?については、ケースバイケースなのでどちらが良いというものではありませんが、多い方か少ない方に極端なデータがある程度含まれている場合には、中央値の方が肌感覚と合うことが多いです。
日本の平均年収(2018年)
国税庁の調査によると日本の平均年収は441万円とのことでした。
ちなみに正規雇用・非正規雇用・男性・女性すべてをふくむ給与所得者全体の年収中央値は、350~360万円程度とのことで、結構な差が開いています。
保育士の平均年収
私立保育園で働く保育士さんの平均年収は296万円ということで、結構差が開いていますね。これも「平均値」なので少し補正が必要かもしれません。
保育士さんの圧倒的多数は女性であり、女性の平均年収は男性よりも低くなっています。
ちなみに女性の20代~30代の平均年収と比較したら、それほど差がないと言われています。
データをしっかりと理解できないと誤解する
データを読み込むことや扱うことは慣れていないと難しいことですが、テレビやインターネットの情報に踊らされないように、しっかりと情報を読み込むことが必要ですね。
そうしないと「私は平均年収よりも低い年収で働かされている!」と、無用な怒りを感じてストレスを感じてしまいますからね。
「勉強はしたほうが良い、なぜなら、無用なストレスを感じなくて済むからだ」
以前の職場で私の恩師が言ってくれた言葉でした。

元コンサルティングファームでIT、ビジネス、内部統制、監査支援コンサルタントとして働き、今は保育園で園長業務を行う。
今をよりよく生きる大人がたくさんいる世界にしたいと思っています。そのために良い保育が出来る保育園を作りたいと思っています。