厚生労働省から3月5日付けで「新型コロナウイルス感染症対策に関する保育所等に関する Q&A」が発出されましたね。

PDFは読みづらいという方のために転載します。(ダメだったら誰か指摘してください)

(保育所の開園関係)

問1 学校は一斉休校するのに、なぜ保育所等はしないのか。

○ 保育所等については、保護者が働いており、家に1人でいることができない年齢の子どもが利用するものであることや、春休みがないなど学校とは異なるものであることから、原則として引き続き開所いただくこととしております。

ただし、保育所等においても、感染の予防に最大限配慮することが必要であり、①保育所等の園児や職員が罹患した場合や、地域で感染が拡大している場合には、市区町村の判断の下、臨時休園が行われうるとともに、②開園する場合にも、手洗いなどの感染拡大防止の措置を講じたり、卒園式の規模を縮小・短縮して行ったりするなど、感染の予防に努めるよう通知しているところです。

厚生労働省に文句を言っても仕方のないことかもしれませんが、学校が一斉急行した理由が感染クラスターになることを防止するためではなかったでしょうか?保育所であっても感染クラスターになることは十分に考えられますし、感染予防のための手洗いなどは小学校以上の学生に比べて難しいことが容易に考えられます。

確かに一人でお留守番をすることは難しい年齢ですが、それであれば、小学1年生と年長とでそこまで大きな差は無いと思います。制度上の境目だとは言うものの、発達の連続性を無視していると思います。

どこかで線引をしなければいけないことは理解できますが、それだったら保育所も含めて全て休校として、子どもを見るために仕事を休んだ人に対してしっかりと休業補償をすることも大切なのではないかと思います。まあ、バランスを取ることは不可能なのである程度仕方がないかなぁと個人的には思います。これが将来のつけにならなければ良いと願うばかりです。

問2 保育所において感染してしまった子どもが出た場合、市区町村はまず何をすべきか。

〇 都道府県の保健衛生部局等と連携の上、感染者の状況の把握とともに、濃厚接触者の範囲の確認を行い、休園の判断を行ってください。休園に関する措置については「保育所等において子ども等に新型コロナウイルス感染症が発生した場合の対応について(第二報)(令和2年 2 月 25 日付事務連絡)」で示しているところです。

〇 他の保護者への周知については、個人情報に十分配慮した上で、

  • 現時点での休園予定期間・休園中の健康観察とその連絡(症状が出たら保健所とともに保育所等にも必ず連絡するよう依頼)
  • 代替保育の紹介
  • 保育料や給食費等の取扱い
  • 今後の連絡先や相談窓口

などについて情報提供及び要請を行ってください。

〇 感染症対策としての消毒については、保健所の指示に従う、施設の消毒を行ってください。

〇 感染した子ども等に対して、偏見が生じないよう、人権に配慮した対応が必要です。また、休園に際し子どもや保護者に過度の不安を生じさせないために、新型コロナウイルスについて正しい認識や感染症対策を含めた理解を深められるよう情報提供を行ってください。

待機児童がまだまだたくさんいる状態で、「代替保育」がどれほど期待できるのでしょうか?そのへんの肌感覚は厚生労働省にはないのかな?と疑問に思います。

最初から保育所は開園し続けること、感染者が出た場合にはとにかく子どもを詰め込んででも働ける環境を作るということが決まっていたのだと思います。児童福祉施設を所管する省庁としてそれで良いと考えているのであれば、厚生労働省の存在意義はかなり薄れてしまったと言わざるを得ないかもしれません。

 

問3 子どもが濃厚接触者に特定された場合どのように対応すべきか。

○ 子どもが感染者の濃厚接触者に特定された場合には、当該子どもの保護者に対し、市区町村は登園を避けるよう要請することとしています。なお、この場合において、登園を避ける期間の基準は、感染者と最後に濃厚接触をした日から起算して2週間を目安としております。

 

(保育士が不足した場合の対応)

問4 小学校の休校により、その保護者である保育士等が休まざるをえない状況になった場合に、どのような対応が考えられるか。

○ 新型コロナウイルス感染症の対応に伴い、保育所等において保育士等が一時的に不足し、人員等の基準を満たすことが出来なくなるなどの場合は、「新型コロナウイルス感染症の発生に伴う保育所等の人員基準の取扱いについて(令和2年2月 25 日付事務連絡)」に基づき、利用児童の保育に可能な限り影響が生じない範囲で、人員基準を柔軟に取扱いいただくよう、お願いをしているところです。

○ ただし、人員基準を長期間にわたり満たさないということは、働いている保育士等の負担が増えることや、保育の質に問題が生じることも考えられるため、例えば、休んでいる保育士等が、放課後児童クラブや、その他のサービスを受けることが出来ないか調整したり(※)、同一の法人や他の法人から一時的な補充を行う等、可能な限りの取組を御願いいたします。

○ その上で、小学校の休校のため保育士等が不足し、やむを得ない場合に、市区町村と相談の上、例えば小学生の子の休校のために仕事を休んで家にいる保護者に、園児の登園を控えるようお願いすることは考えられます。この場合にも、保育所等は保育が必要な乳幼児に対して保育を提供するという重要な役割を担っていることに鑑み、保育が必要な者に保育が提供されないということがないよう、市区町村において十分ご検討いただきたいと考えています。

(※)「新型コロナウイルス感染症防止のための学校の臨時休業に関連しての放課後児童健全育成事業の優先利用に関する留意事項について(令和2年3月4日付厚生労働省子ども家庭局子育て支援課長通知)」において、放課後児童クラブにおいて利用ニーズが高まる場合には、特に優先利用の対象として、保護者が保育士の場合などが挙げられているところです。

一言で言えば、配置基準は一時的に無視していいからとにかく今の緊急事態は乗り切れと言うことなんでしょうね。

確かに緊急事態に置いては人権はある程度無視されることも致し方ないです。通常のときであればそのようなことは絶対に認められませんが、それが認められるだけの緊急事態ということなのでしょう。

もちろん、人権を大切にしたいという人からすれば、私の意見も許されないものだと思いますが、公共の福祉の観点からは仕方がないとしか言えません。

一方で、他の方法がなかったのか?、今後同じような事態が生じた時にどうすればよかったのか?はこの件とは関係なく考えておかなければいけないことです。

一つの案として、先程も述べましたが、経済を一時的に停滞させたとしても子どもの安全、国民の生命の安全を優先することも考えるべきだと思います。少子化が進みこれからの日本国を背負って立つ若い世代は最大限に尊重し、若い世代を育成する世代に最大限の援助をするように政策が決まっていけば良いと思います。

逆を言えば、高齢者にとっては厳しい社会になるかもしれません。それもまた時代の流れなのだと思います。そうならないために、高齢になっても仕事をして収入を得る力を身につけることが今からの人には求められるのだと思います。

 

(衛生管理について)

問5 新型コロナウイルス感染症を予防のために注意すべきことはあるか。

〇 まずは、一般的な感染症対策や健康管理を心がけてください。最も重要な対策は手洗い等により手指を清潔に保つことです。具体的には、石けんを用いた流水による手洗いや手指消毒用アルコールによる消毒などを行ってください

(適切な手洗いの手順等については『保育所における感染症対策ガイドライン(2018 年改訂版)』の P14 等をご参照ください。)。また、新型コロナウイルス感染症対策として、手が触れる机やドアノブなど物の表面には、消毒用アルコールの他、次亜塩素酸ナトリウムによる消毒が有効です。

定期的な換気も併せて行ってください。特に、行事等により、室内で多くの子どもたちが集まる場合には、こまめな換気が重要です。

なお、保育現場においてマスク等が必要というご意見も伺っており、マスク等の需給の状況も踏まえながら、在庫の不足する保育施設等に対して、マスク等を供給するスキームについて検討を進めているところです。

保育所における感染症対策ガイドライン(2018 年改訂版)

一部の保育園ではマスク着用を義務付けているところもあるようですが、上記のように最も重要な対策は手洗い等により手指を清潔に保つことです。飛沫感染を予防するためのマスクは重要ですが、若い世代は感染していても症状が出ない人も多く、飛沫感染の可能性が高いのか低いのか分からない事が多いです。

わからないことに対策を取るにはサンクコストがかなり大きくなりそうなので、コストパフォーマンスが高い手指の清潔を推し進めたい気持ちはわかります。

どこかの国会議員は中国にマスクを大量に送ったようですが、これが日本人のために使われていたら、マスクの在庫切れが1日ぐらいは緩和されていたかもしれませんね。その程度のお話ですが。。。

 

(登園を避けるよう要請する目安)

問6 発熱の目安が 37.5℃とされているが、低年齢児の場合すぐに超えてしまう場合もある。必ず遵守しなければいけない基準か。

○ 「「新型コロナウイルス感染症についての相談・受診の目安」を踏まえた対応について(令和2年2月 17 日付事務連絡)」に基づき、登園を避けるよう要請する場合の発熱の目安を 37.5℃としているところです。ただし、発熱の判断をする際には、平熱に個人差があることについて留意することが求められます。また、今般の新型コロナウイルスを発症した人の中には、あまり高い熱が出ないケースも見受けられます。平熱が高い子どもの個々の取り扱いについては、主治医や嘱託医と相談するとともに、判断に迷う場合は市区町村や保健所とも相談の上対応してください

これはうちの保育園でもかなり議論になりました。

小さい子どもは平熱が高いこともあり、なかなか37.5℃という基準は厳しいです。そこでうちの保育園では37.5℃は一つの目安で、子どもの平熱を基準に個別判断するとしています。

それでも保護者の中には37.5℃を超えているから休ませますという人も出てきました。仕事を調整できるからそうしてくれているのか、保育園が「37.5℃」と厳しく言ってきているから仕方なく休ませているのか判断はできません。これは保育園にとって信頼関係を損なうリスクを孕んだ対応だったと思っています。

保育園を休ませている保護者の殆どが「子どもの健康と保育園の他の子どもたちの健康のために休ませよう」と思っていてくれていることを願ってやみません。

 

問7 発熱や呼吸器症状が有る場合は登園を避けてもらうよう要請となっているが、ぜん息など、新型コロナウイルス感染症以外の疾患からくる症状で、感染性のものではないと医師から診断が出ている場合の取り扱いはどのようにすべきか。

○ 新型コロナウイルスの感染拡大の防止の観点から、発熱や呼吸器症状など風邪症状がある場合は登園・出勤の回避を要請していただくよう、「保育所等における感染拡大防止のための留意点について(令和2年2月 25 日)」でお伝えしたところです。ただし、呼吸器症状等が感染性のものでないと医師が判断した場合はこの限りではありません。なお、症状等で心配がある場合には、主治医や嘱託医と相談するとともに、市区町村や保健所とも相談の上対応してください。

ぜんそくなどの既往症がはっきりしている場合は判断が容易ですが、例えば風邪などにより鼻水がひどく、後鼻漏による咳が続いている子どもはたくさんいます。その場合でも休ませなければならないのか?と聞かれた時に、はっきり応えることは難しいです。

後鼻漏によるものなのか、それ以外の原因があるのかは主治医でも判断が付きませんし、新型コロナウイルスによる咳なのかどうかは更に判断が難しいです。

感染症のものではないと医師が判断してくれればわかりやすいですが、新型コロナウイルスが原因であると特定することは現段階では難しいですよね?どうしろっていうんでしょうか?

 

(その他)

問8 臨時休業の際に、どうしても保育が必要となる子どもの保育について、保育士による訪問の検討が挙げられていますが、こうした措置を取る際の留意点はどんなことが考えられるか。

○ 保育士の方は、子どもの居宅という環境での保育には必ずしも慣れていないことを踏まえ、保育時間や食事の提供、利用可能な場所や物品等についての確認、緊急時の対応等について留意してください。

いずれにしても、保育士の訪問による保育を行う際には、市区町村が当該保育所等と連携の上で、子どもの安全と家庭のプライバシーに十分配慮するとともに、保育士の方が安心して保育に当たることができるよう取り決め事項等の整備を行った上で実施することが重要です。

文句ばかり言っても始まらないことは重々承知していますが、最近の様々な事務連絡に振り回されている感じとその結果のストレスのせいでだんだんといらいらが募ってきています。

何とか仕事の面や子どもに相対する時には平静を保ち穏やかな関わりをしたいと思っています。

こういう時に職員間のめんどくさいイザコザがしょっちゅう出てくるんですよね。

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